コラム・指導日記①                     舞台劇「セロ弾きのゴーシュ」

■事務所名にも採用していますが、舞台劇「セロ弾きのゴーシュ」を子どもたちだけの出演で、これまで宇都宮・大阪・名古屋・浦和と企画・上演・演出してきました。各地で作品作りを共にして、才能はあるのにそれを活かしきれていない子が多数いると感じました。プロの現場で通用する演技の土台を作れば、活躍が期待できるのにと。

 

■そこで作品の仕上がりを追求するだけではなく、一人ひとりの才能を開花させることをいつも意識して指導してきました。そして、これまで多くの子(大阪3名、名古屋1名、関東2名、計6名)がこの公演に参加してすぐに、難関の劇団四季のオーディションに合格しました。

 

■こういうことを書くと私一人の手柄のように聞こえますが、もちろん決してそうではありません。9割以上が本人の実力による合格です。私はといえば、作品作り(人によってはプライベートレッスンも実施)を通して演じることの本質を子どもたちに体感してもらい、オーディション前に「ほんの少し」正しい方向に導いただけの話です。(この「正しい方向」も重要なのですが・・・。)

 

■仮に100点が、そのオーディションの合格ラインだったとします。そうすると受けた子が65点でも、たとえ98点でも、同じ「選外」となってしまうわけです。レッスンを始めたばかりの65点の子をすぐさま合格させるのは簡単なことではありませんが、これまで努力を重ねてきた98点の子を合格させるのは、そんなに難しい話ではないのです。ちゃんと合格基準がわかっていれば、計算上はあと23点の話です。

 

■各地で稽古を進めていて感じたことは、表現が硬くありきたりな演技をする子が多いということでした。そこで、心と身体を開放するリラクゼーションに時間をかけ、役としての生活感を大事にして稽古を重ねました。まだまだ途上段階ですが、一本作品を作り上げることで全員が+5+20点くらいになったと思います。中身の努力をしないまま、ただただチャンスを待っているだけでは、状況はまず変わりません。みなさんも色々な取り組みを通して+5点を重ねていき、100点越えにつなげてきましょう!

舞台劇「セロ弾きのゴーシュ」

2012年8月29~30日

浦和フォーラム

企画・上演・演出/大山浩

(NEWSエンターテインメント・夏季特別プログラム)