■映画「レオン」のマチルダ役でジャン・レノさんと共演し、天才子役として鮮烈デビューしたナタリー・ポートマンさん。その後も「スター・ウォーズ」シリーズ(パドメ・アミダラ役)などに出演し続け、昨年は話題作「ブラック・スワン」ではアカデミー賞主演女優賞を受賞し、結婚も話題になりましたね。
■映画女優のイメージが強い彼女ですが、「レオン」発表の4年後(当時17歳)、ブロードウェイの舞台「アンネの日記」(ミュージック・ボックス劇場)でタイトルロールを演じました。「映画の成功にあやかった企画では?」「映画の売れっこ子役の実力ってどんなもん?」と、あまり期待しないで私は観劇しました。
■ところが目の前で演じられたアンネは、時に反抗的、時に甘えん坊、時に背伸びをしてコケティッシュに・・・、思春期の女の子をみずみずしく演じ、その演技に私はすっかり引き込まれてしまいました。そして「本物の女優」だと悟りました。
また、その後帰国してポートマンさんのルーツを調べてみると、彼女がこの役を取り組んだ事に必然性がある事もわかりました。(父方の祖父母はアウシュビッツ強制収容所で死亡している)
■皆さんには一番出演したいものへのこだわりはありますか? そのこだわりは大事にしながらも、映画だけ、舞台だけ、テレビだけ・・・と限定せず、幅広く経験できるようにチャレンジしたいですね。レッスンや出演経験を重ねて、どんなメディアでも活躍できる「本物」を目指しましょう。
ナタリーさんは小さい頃、ダンスを習っていたそうですよ。ダンス経験が「ブラック・スワン」での受賞につながったのかもしれませんね。
(アーカイブ/過去に書いたものに加筆しました。)